ソードアート・オンライン オルタナティブ クローバーズ・リグレット3 書評

3巻で終わってしまうのはすごく寂しいです。

盛大なネタバレから入りましたが、これにて幕引きとのことです。
この後もネタバレ含みますのでご注意ください。

ユウキたち「スリーピングナイツ」のメンバーが一番初めに遊んだ「アスカエンパイア」が舞台の物語。モチーフが和装とホラーの世界です。

クローバーズ・リグレットは、そこに推理が加わります。 VRMMOなので戦闘シーンもありますが、武器を使ったり素手で戦ったりするもののそこまで熱いバトルというわけではありません。

SAOの戦闘シーンが好きな方は物足りないのかな。でも、私は推理物が好きなので、クローバーズ・リグレットの世界が大好きでした。

3巻は読み終わったばかりだからかもしれませんが、特によかったです。

アスカエンパイアを舞台にする設定なら、そこまでSAO絡める必要はなかったとも思うんです。推理やホラーに寄せても面白い作品になったと思うんです。1巻の隠された暗号とか。

SAOではたくさんの人が亡くなりました。その先のお話として、劇場版SAO オーディナルスケールもあるのですが、クローバーズリグレットにも、親友や家族をSAO事件で亡くした人がたくさん出てきます。その葛藤が描かれています。

奥さんが息子のアミュスフィアを外してしまい、息子を失った父親が登場するのですが、この辺から涙腺がやばかったです。

奥さんの気持ちを考えるといたたまれないです。

別の側面もあります。VR空間特有の仕事です。

3巻では、探偵さんが、VRオフィスのアドバイザーをしていることがわかります。なるほどな、と思いました。

SAOでも、キリトくんが進路の話をする描写がでてきますが、これからの未来VRはもっと加速するでしょう。ゲームだけじゃなく、仕事環境を変える一つのツールになると、私も思います。

今から就職、転職を考える人のヒントになるんじゃないかなと思いました。

「のだめカンタービレ」から同じ作者の「天才ファミリー・カンパニー」を読んだ時に感じたことと似ています。

一番好きなのはこの巻です。

インターネット黎明期のお話で、インターネットを「お金を稼ぐ」ツールとしてセキュリティソフトを作ったりハッキングしたりという描写があります(物語のメインはそこじゃないんですけど)。
ツールの価値にいち早く気がつき、マネタイズの手段に変えて独占した人たちは勝ち組です。グーグルやマイクロソフトのように。

SAOに触れている人たちは、それ以外の人たちよりVRやMRの知見を持っていると思います。キリトかっけーだけじゃない視野が持てる小説になってると思います。3巻しかないし、興味がある方は是非読んでください。

ちょっと大げさに書きすぎましたが、渡瀬 草一郎先生お疲れ様でした。また、この物語の続きに会えたら嬉しいです。

そうだな、たとえば、アスナのVRアプリの次あたりで、アスカエンパイアが舞台のスマホVRアプリが出たらいいなぁ。メインはユウキでも、ナユタたちも登場してほしいな。

と、バンナム公式コミュで以前提案したのですが、スルーされちゃいましたが。VRでのアクションはまだ酔いやすいっぽいから、推理物、いいと思うんですよねー。バンナムさん。

PS、本書には、菊岡さんがちょっとだけ出てきます。そういうところもいいんですよ。